

イズムとは?
”ism”とは、”信仰・主義・思想”と定義されます。
企業イズムとは、その組織にとっての最上位概念となるべきものです。
重要な決断を下さなければならない時、
難しい選択を迫られた時、
最も重要な判断基準となるものです。
それは、日々繰り返し発せられる言葉のコミュニケーションによって浸透します。
強い企業は、間違いなく”宗教的”で、独特の社内用語が存在するのです。
また、イズムは必ず誰か個人の、強烈な情熱から始まります。
「みんなで考えよう」は、殆どの場合ありきたりで弱いものになり定着しません。
誰かの、極めてパーソナルな原体験に基づき、本気で共に働く仲間に「信仰」してほしい何かが起源となるのです。
そしてリーダーの極めて個人的な想いから確立したイズムは、
いずれその当該人物よりも“重要な”価値基準とならなければなりません。
そうでなければただの「ワンマン経営」で真のイズムとなりえません。
確立したイズムは、そのリーダーがいなくなっても長年にわたり
企業に根付く文化=主義・思想となるのです。
企業イズムの体系

最上位のイズムを表す言葉と共に、強いイズムを確立している組織は
①「常に持つべき心構え」
② 「仕事の進め方」
③「どのような人に育ってほしいのか」
を表す、日々飛び交う言葉・フレーズが存在します。
長年にわたり人材輩出に強みを持ち、確固たる「企業イズム」を有するマッキンゼー・アンド・カンパニーとリクルート社を例に紹介します。
なおこの2社は既に成熟した”大企業”ですが、
イズムは組織が成熟・拡大する前に浸透しなければ確立が極めて難しくなります。
その為にISM Projectを共にする企業の推奨プロファイルはこれから拡大を目指す数十人規模の組織から、数百人程度の中規模企業までです。
ぜひ、自社が今よりも大きな組織になった時に、
紹介する事例のような状態にこのまま辿りつけるのか、
という視点をもってお読みください。
イズム
多くの企業では、社是やMissionなどを制定しています。
しかし、それらが実際に日々のコミュニケーションで発せられていなければ
「イズム」にまでなりません。
重要なのは、実際に日々の会話や重要な意思決定においてその言葉が使われることです。
ISM Projectでは、「実際に発せられる言葉」に徹底的にこだわり、追求します。
リクルートでは、「お前はどうしたいの?」がこれに当たります。
同社の出身者に、「リクルートで最も言われ続けたこと」を聞けばほとんどの方が答える言葉です。
あらゆる局面で自身がやりたいこと=willを問われ、そのwillが意思決定の基準となり、
そして自分のwillを実現していった人物が組織のリーダーとなっていきます。
マッキンゼーでは、「Client Impact」と「People」です。
社内の会議が「どれくらいのImpactになるの?」と始まることが多々あるほど、
クライアントに対して実際にインパクトをもたらすこと、
その数字と根拠を常に説明できることが強く求められます。
それと共に、常に仲間の成長とパフォーマンスに寄与することが求められ、
「彼はPeople's Person(=人を大事にする人)だ」
という独特な言い回しが存在するほど
Peopleという言葉は頻繁に使われます。
① 常に持つべき心構え
イズムを体現する為に、いかなる時も前提として持つべき心構えを表す言葉です。
採用の際にはこの素質を持ち合わせているか見極め、これが少しでも欠けると、
その組織において活躍する資格を”剥奪”されるようなものです。
例えばリクルートの場合は、それは「圧倒的当事者意識」です。
これがあってこそ、「お前はどうしたいの?」を実現することが出来る、
逆にいうとこれが欠けると追求する資格もないのです。
社内では、「当事者意識」という言葉は存在しません。
使われる際は必ず「“圧倒的”当事者意識」と言われる、それほど徹底しています。
② 仕事をどう進めるべきか
イズムを追求される為に、その組織独特の、共通する仕事の進め方を表す言葉です。
ただイズムや心構えを語るだけでは人は動き出せません。
そのHowを示すことで、社員は迷いなく動き出し、その一貫した仕事の進め方が
組織の圧倒的な強みとなるのです。
マッキンゼーでは、「Problem Solving(問題解決)の7 Steps」という
Client Impactを追求する為の方法論が定義されています。
どのようなプロジェクト・仕事でもこのやり方が徹底され、同僚と議論する時は、「ミーティングをしよう」ではなく
「プロソル=Problem Solving(問題解決)」をしよう、
という言葉が使われるほど浸透しています。
③ 社員にどう育ってほしいか
イズムを体現・追求する人物として周りの手本となり、
イズムの”伝道師”となる為に、
その組織でどのような人になってほしいのかを表す言葉です。
例えばマッキンゼーでは、「強みを作れ」「リーダーになれ」です。
「◯◯さんの強みって何?」という会話が廊下で聞かれるほど、自身と同僚の強みは何か、そしてそれをどう伸ばすかを日々問われるのです。
またその強みを活かしたリーダーになることが求められます。
「問題解決に強い」「チームに対して思いやりのある」などイズムを反映した6つのリーダータイプが設定され、評価はその中で対象者は強みを作れているか、という点でのみされます。
そしてそこには必ず、「その分野における強みをさらに伸ばすにはどうすればよいか?」というフィードバックがセットになるのです。
最上位概念であるイズムと共に、
①常に持つべき心構え、
②仕事の進め方、
③どう育ってほしいのか、
これら全てを表す言葉が存在することで組織は強くなります。
「ウチの会社でもそういうのあるよ」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、本当にそれらの言葉は日常的に飛び交っていますか?
ISM Projectでは、イズムの言語化を徹底的に追求したうえ、
その言葉が組織に浸透するまで非常に長い時間をかけて取り組むことを求めます。
長い道のりを適切なサポートで、情熱を持ったリーダーとご一緒するプログラムです。
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